佐賀県公共図書館協議会研修会

10月28日(金)に、伊万里市民図書館において、佐賀県公共図書館協議会主催の研修会を開催しました。

 「法とは何か?−図書館における法の適用について―」というテーマで、九州大学大学院法学研究院教授で弁護士でもいらっしゃる寺本振透教授に講演をお願いいたしました。

左端が講師です
 
図書館員なら、誰もが一度は読んだことがある(であろう)『としょかんライオン』(ミシェル・ヌードセン著)を使って、「ルール」とは何か?その解釈の方法、解釈をするに当たっての「図書館の立ち位置」などについて、分かりやすくお話しをいただきました。
 
 また、事前に各図書館からいただいていた質問、
「図書館での本の貸出の法的な位置付けって何なの?」
「図書館法17条の無料の原則は常に適用されるべきものなの?」、
「図書館における複写」の考え方など、
図書館員が日ごろもやもやと悩んでいる問題について、法的にかつ明確な解説をいただきました。
 
講演の様子です

 研修会が終わった後も、熱心に質問する方々が引きも切らずという状況でした。
終始穏やかな表情で、身近な絵本を用いて説明される教授の話に、「大変分かりやすかった。日ごろの疑問が氷解した。」との声をいただきました。
また、長崎県からも多くの図書館員さんに聴講においでいただきましたが、「大変参考になった。ぜひうちでも、もう一度お話を…。」と大変満足されたご様子でした。

研修会終了後、伊万里市内の「ライおン」という地元図書館員お奨めのステーキ屋さんで、教授を囲んでの食事会を催しました。

ライおンでの様子
ここでも、図書館の運営について、熱心な質問が飛び交い、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
食事会に参加した方からは、「東京で長く第一線の弁護士として活躍した方だと聞いていて、最初は怖かったが、やさしくお話ししていただき安心した。これからも図書館の運営や著作権についてアドバイスいただければありがたい。」などの声が上がりました。

「いやいや、本当は怖いんですよ。こんな穏やかな表情の先生は初めて見ました。」という声がどこかから聞こえてきそうですが(決して県立図書館員Aが言っているのではありませんので、念のため。)