資料の検索区分に「古典籍」を追加しました その1

東日本大震災による被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。

 こんにちは。

 県立図書館ホームページの蔵書検索を利用されている方は既に気づかれていると思いますが、これまでの資料区分(図書、雑誌、視聴覚資料、複製史料)に「古典籍」が追加されています。
 これまで図書の中に含まれていた「古典籍」を別の区分としたため、国書(和書)や漢籍の検索効率が大きく向上しました。

検索画面
           県立図書館ホームページ蔵書検索画面
http://www.pref.saga.lg.jp/kentosyo/cgi-bin/Sopcsmin.sh?p_mode=1&list_cnt=10

 ここでの「古典籍」には、国書(和書)、漢籍に一部明治本等を含んでいます。ほとんどのものが、刊行されて140年以上経過していますので、経年による劣化や汚れ、虫損や破損を受けていますので取り扱いに注意が必要な資料です。このため、公開書架に排架しておりませんので、閲覧をご希望される場合は、総合カウンターで手続きをお願いいたします。
 なお、「古典籍」は館内閲覧のみで、貸出や複写ができません。

配架状況

    書庫での排架状況(一点毎ハードケースに収納しています)

 これらの「古典籍」は、大正7年(1902)年の開館以来、独自に収集したもの、一般の方々から寄贈されたもので、内容は歴史、文学、宗教、哲学、語学など多岐にわたっています。
 鍋島家や蓮池鍋島家などが収集した「古典籍」は、郷土資料(歴史資料)として別に収蔵しています。

 検索区分の「古典籍」にのみチェックを入れ、例えば、キーワードに「日本」と入力すると364件ヒットします。水戸藩2代藩主徳川光圀が編纂を始めた「大日本史」、伊能忠敬による「大日本沿海実測録」、「日本書紀」など、馴染みのあるタイトルがずらりと出てきます。
 キーワードに「佐賀」を入力してヒットするのは、残念ながら「九州道中記」(写本)1件のみです。「九州道中記」は、書かれた内容から17世紀末から18世紀中頃のものだと思われますが、福岡から長崎までの道中記です。往路は唐津、柄崎、嬉野を経由し、復路は嬉野、塩田、鳴瀬、小田、牛津、佐賀を経由しています。街道の宿場について見聞きしたことを書き留めています。また、巻末に「名護屋 壁島 鏡 松浦 玉島川等の事蹟」が紹介されています。

 活字の「古典」ではなく、版本や写本の「古典籍」も手に取ってみられては如何でしょうか?