第12回図書館総合展で報告してきました

 こんにちは。

 11月24日(水)〜26日(金)、横浜のパシフィコ横浜を舞台に開催されました第12回図書館総合展(学術情報オープンサミット2010)のフォーラムプログラム「東京大学史料編纂所「社会連携研究部門:図書館等所蔵史料の調査・整備研究」の目的」において佐賀県立図書館が取り組んでいる「郷土資料デジタル化促進事業」の状況について報告できるというまたとない機会を与えていただきました。

 東京大学史料編纂所「社会連携研究部門:図書館等所蔵史料の調査・整備研究」プロジェクトは、今年度から東京大学史料編纂所客員(特任)教授である石川徹也先生を責任者として始まりました。
 その目的は、全国の公共図書館、文書館、博物館等に所蔵されている歴史資料(史料)を有効に活用するため、史料の目録データの作成、検索システムの構築・運用、また史料のデジタル化等を推進するために、目録データの最適化、検索機能の高度化、デジタル化方式の研究を行うことです。
また、図書館などで進めている活性化事業に協力することで社会に貢献することを目指されています。

 プログラムでは、まず石川徹也先生から「図書館等所蔵史料の調査・整備研究」の目的について基調報告が行われました。その中で、①資料の量的分析、②歴史事象の量的分析、③情報抽出に基づく歴史知識の発見・研究、④史料発見の必要性について説明されました。
 さらに、その取り組み事例である『石川県史』第2編に対する分析方法、新しい発見と研究の可能性について丁寧に説明を加えられました。

 次に、石川県立図書館から『石川県史』について紹介され、現在編纂されている『石川県史資料』と「加能史料」の状況を報告され、『石川県史』第2編のデジタル化と課題、さらに横断検索研究プロジェクトへの期待を述べられました。

 佐賀県立図書館からは、「図書館先進県づくりステップアップ事業」(平成19年度〜)と「郷土資料デジタル化促進事業」(平成21〜23年度)による「佐賀県立図書館における郷土資料のデジタル化」について報告しました。
 具体的には、古文書、古地図・絵図、古写真・絵葉書等の郷土資料のデジタル化(デジタル画像化+データベース化、検索システムの構築)についての現状と公開のためのシステム開発に取り組んでいることを報告しました。
来年度にはWeb公開を目指していること、「人名索引検索資料整備事業」による佐賀県人名データベース構築についても紹介しました。

 以上の報告に対して北陸先端科学技術大学院大学助教堀井洋先生による情報学の立場からのコメントをいただきました。歴史資料を有効に活用できる佐賀県立図書館の取り組みについては、高い評価をいただきました。

 今回、このような全国規模の大会において報告の機会を与えていただいた石川徹也先生に深く感謝いたします。

 今後とも佐賀県立図書館のデジタル化の取り組みに期待してください。

報告の様子
(報告の様子)

 「郷土資料デジタル化促進事業」につきましては:
 http://sagakentosyo.sagafan.jp/e245221.html