幕末期佐賀藩の近代化を描く歴史小説の連載が始まりました!

 こんにちは。

 佐賀県では、「九州・山口の近代化産業遺産群」に含まれる幕末・明治期の産業遺産、具体的には、三重津(みえつ)海軍所跡、築地(ついじ)反射炉跡、多布施(たふせ)反射炉跡、精煉方(せいれんかた)跡など幕末期の製鉄・造船関連資産を世界遺産へ登録するための発掘調査や文献調査が進められています。
 
 これらの産業遺産を残した佐賀藩の挑戦を描く歴史小説黒鉄(くろがね)の志士たち−反射炉建設と大砲鋳造への挑戦−」が、「科学」(岩波書店刊)10月号から連載されはじめました。

 作者の植松三十里(うえまつみどり)さんは、静岡市出身で、平成15年「桑港にて」で歴史文学賞を受賞、平成21年「群青 日本海軍の礎を築いた男」で新田次郎文学賞を受賞、同年「彫残二人」で中山義秀文学賞を受賞されています。

 また、植松さんは、「まれびと奇談」で平成14年(2002)「九州さが大衆文学賞」佳作に入選されています。

 科学雑誌「科学」は、昭和6年(1931)創刊の科学一般の雑誌として有名ですが、その雑誌に歴史小説が連載される経緯は植松さんのブログに詳しいのですが、佐賀に対する熱い思いに感激しました。

 さて、肝心の内容ですが、第1回目は、文化5年(1808)8月15日に起こったイギリス船フェートン号による異国船侵入事件、「フェートン号事件」から始まります。この事件により、長崎奉行松平康英は自害、この年長崎警備の当番であった佐賀藩主鍋島斉直は江戸屋敷蟄居、警備の佐賀藩士には厳罰が下されました。
 この事件は、佐賀藩が他藩に先駆けて近代化への挑戦を進めるきっかけとなりました。

 「科学」での連載は、毎月連載で2年間を予定されています。

 作品が掲載されている「科学」は、雑誌コーナーで閲覧できます。

※「九州・山口の近代化産業遺産群」とは:
http://www.pref.saga.lg.jp/web/kankou/kb-bunka/sekai-isan/_27731.html
佐賀県内の世界遺産候補資産や関連資産:
http://www.pref.saga.lg.jp/web/kankou/kb-bunka/sekai-isan/_28393.html
※植松三十里さんのホームページ「松の間」は:
http://30miles.moo.jp/
※植松三十里さんのブログ「松の間の床の間」は:
http://30miles.jugem.jp/?eid=247