古文書講座(初級編)を開催しています

 こんにちは。

 佐賀県立図書館は、佐賀県の古文書館機能も担っており、郷土に関わる歴史資料である古文書や古地図・絵図などの調査や保存に取り組んでいます。
 また、古文書は、郷土の歴史を明らかにする上でかけがえのない資料であり、国民共有の貴重な文化遺産であることを理解していただくため、郷土に関わる古文書を活用した古文書講座を開催しています。
 
 5月から月1回(計5回)開催している古文書講座(初級編)は、古文書解読の初歩として、変体かなから入り、候文や返読文字、人名によく出る文字や漢数字などの用例を学びながら、基本的な変体かなやくずし字を読めるようになることを目標にしています。
 古文書を「自分も読んでみたい」という熱い気持ちで、毎回50名前後の方々が熱心に出席されています。講師を担当する職員も、その意欲に答えることができるようにテキストや進め方に工夫をこらしながら毎回準備しています。

 7月3日(土曜日)の講座では、人名によく出る文字や漢数字などの用例を取り上げ、「川副下郷犬井道村田地永代売渡沽券状之覚」かわそえしもごういぬいどうむらでんちえいだいうりわたしこけんじょうのおぼえに取り組んでいただきました。この沽券状こけんじょう)から、天保3年(1832)に千右衛門が田5段5畝(約1,650坪)を7両で売り渡したことがわかり、現在の土地の価格との差に驚いておられました。

 10月からは古文書講座(初級編)を終了した方や既に基本的な変体かなやくずし字を読める方を対象に古文書講座(中級編)を開催します。

雨の中、たくさんの方に参加していただきました
(古文書講座の様子)


○古文書講座(初級編):
http://www.pref.saga.lg.jp/kentosyo/kyoudo/kouza/komonjyokouza22-1.html